地域別事例紹介

中 国               

▼加工所を立ち上げ毎週土曜日市場を開催
「新鮮 田布施」がある山口県田布施町は、山口県南東部に位置し、瀬戸内海に面している町です。気象は、温暖で降水量が少なく、日照時間の多い瀬戸内海型気候区に属しています。 
この田布施漁港では、5年ほど前に加工所を立ち上げ、土曜限定の市場を開き話題を呼んでいます。市場を開くにあたって、中核的漁業者協業体育成事業を活用し、建物を作り、鮮魚や加工品が運搬できる専用トラックを購入。補助金で足りない部分は一定の額をメンバー自身が負担をして補いました。
現在は上記のメンバーを中心に6家族で主に活動しています。
市場は毎週土曜日15時から開催。海がシケで鮮魚が並ばない時でも、フライや干物など加工品が販売されます。市場は30分で品物が売切れてしまうほどの人気ぶりです。さらに加工所ができたことによって、意見交換なども盛んに行われるようになり、30代前後のメンバーを中心に活動が行われています。男性だけではなく、漁師の奥さんも先輩に教わりながらとれたての魚を干して干物にしたり、フライを作ったりしています。
市場は開始当初から地元のテレビで取り上げられるなどし、その評判は広がり、現在は近隣の町だけではなく、広島など県外からもお客さんがやってくるほどです。
取材時(3月中旬)に訪れた際、港に揚がっていた魚はカレイ、キス、コチなど。
田布施地区では冬から春にかけて、底引き漁で漁をします。マンガンという鉄の爪を使って海底を掘り起こしながら漁を行っています。漁に出るのは午前3時。夕方の18時頃港に戻ってきます。これから暖かくなると、沖網などで鯛などの白身魚、夏になると鱧漁が盛んに行われます。

▼地元以外からも若い人材を確保
現在日本の港は高齢化で漁師が減少しており、どこも若い人材を求めていますが、田布施町では、他の地区からの若い漁師さんを積極的に受け入れています。
そのうちの一人が、濱田秀樹さん(33)。濱田さんは元々、大阪で会社勤めをしていましたが、「漁業フェア」を利用して、2002年、漁師に転職しました。大阪から山口県の田布施に移り住み、船舶免許を取得。小型の漁船を購入し、先輩漁師らに指導を受け、独り立ちを果たしています。
田布施の年配の漁師さんたちは、若い漁師さんを快く受け入れ、アイディアなどを酌んで、積極的に新たなことにチャレンジしています。取材でお話を伺った浦森秀雄さん(59)も若い人が増え、港に活気が出てきたと語ります。
市場を開始して、早5年。その結果、土曜の市場だけではなく、近くの道の駅などに加工品や干物などを提供し、活動は徐々に広がりをみせています。