地域別事例紹介

近 畿               

▼間人の漁業を縁の下で支える、底曳網漁船の女性たち
 京都府丹後町間人地区は丹後町漁業協同組合本所のある地区で、5隻ある底曳漁業のほか、イカ釣り、水視による採介藻などが盛んに行われています。
 間人底曳網漁業女性の会は、底曳網漁船のオーナーの妻、船長の妻、乗組員の妻など8人のグループです。この女性部の中で間人の新たな名物作りに取り組んでいるのが吉田温子さん(36)、佐々木直美さん(36)の二人です。

▼地元の新たな名物作りへ
 「間人のモヤせんべい」は漁協から「地元で取れた魚介類を使って、新たな名物作りができないか?」依頼があり、平成18年から取り組みをはじめました。
最初は軽い気持ちで依頼を受けた二人でしたが、いざ始めてみると苦労と失敗の連続でした。
 まず二人が行った事は、近隣の女性部が出品している名産品の視察&試食。視察と試食を繰り返して、二人が選んだのはおせんべいでした。おせんべいに入れるものは、間人ガニです。しかし、はじめてみると中々うまくいきません。
 これまでにおせんべいを焼いた事もなければ、レシピもなし。本当にゼロからのスタートでした。一番悩んだのはおせんべいの材料となる具材選び。間人ガニは決まっているものの他に、何を入れるか?エビ、ジャコ、イカ、カレイなど旦那さんがとって来た魚介類を片っ端から生地に練りこんで試作は続きました。
 実際に焼いてみると、風味が足りない、食感が悪い、魚のウロコが口の中に残る・・・etc様々な問題が起こりました。
 その度に二人は、話し合ったり、漁協のみなさんに試食をしてもらい、改良を重ねていきました。

▼今ではすっかり地元の名物!「間人モヤせんべい」完成!!
試作を繰り返しその結果、最終的に残った魚介類は、全部で八種類。
おせんべいの名前は「間人のモヤせんべい」と名付けました。間人では昔から底曳き船のことをモヤ船と呼んでおり、この名前をとって、「モヤせんべい」としました。
注目は全て手作業で作られているということ。
材料となるカレイやイカなどは、そのまま使用するのではなく、一度開いて天日干ししたり、一手間も二手間も掛けて作られています。当初は、失敗の連続で止めようと思ったこともありましたが、「名物を作るのは自分たちしかいないんだ!」とお互いに励ましあいながら、ピンチを乗り切りました。
現在、おせんべいを作り始めて、早三年。すっかり手馴れた様子で、多い日には一日で2000枚ものおせんべいを焼いています。(おせんべい作りは、週二回の作業)
そして焼きあがったものは、手作業で袋詰め。
実際に地元の旅館やホテルに営業に回り、販売ルートも切り開きました!
出来上がったおせんべいを前に「間人に来たら、ぜひ一度食べてみて下さい!」と、二人は胸を張って答えます。
現在販売しているせんべいは全7種類。
ジャコ、イカ、カレイ、青さ、アカモクと季節限定でカニ、ウニ、などを使い、砂糖はグラニュー糖、塩は「丹後の琴引きの塩」と、こだわっています。
15枚1000円で道の駅をはじめ、地元の旅館、ホテルで販売中です。