地域別事例紹介

中 国               

 

   

●浜を元気にする人

漁業協同組合JFしまね
美保関支所 業務課長 松本英軌さん
福浦さわらの会  会長  桜井利弘さん
〃       会員  岩本亨さん   
〃       会員  宮本司寿夫さん

JFしまねが元気な理由
1 ・わずか数年で、福浦のさわらをブランド化
2 ・福浦さわらの会を結成し、会員同士の団結力がアップ
3 ・漁場が活気付き、さわら漁の新参入者も登場!

▼取引価格が低下 「美保関産活〆さわら」ブランド化へ!
 島根県松江市美保関町は、島根半島の東に位置し、近くには山陰地方最大の境港があり漁業が盛んな町です。季節に応じていわし、さわら、サヨリなど、様々な魚が揚がります。
JFしまねで、今、注目されているのは、10~1月に出荷される「美保関産活〆さわら」。JFしまね美保関支所では、平成19年から「福浦さわらの会」を結成し、付加価値をつけようと、色々な取り組みを行っています。会を取り仕切るのは、会長の桜井利弘さんです。桜井さんは、10代の頃から船に乗り、今でも現役の漁師さん。さわらは、美保関では昔から揚がっていたポピュラーな魚で、島根県沿岸では、近年漁獲量が増加傾向にあり、沿岸漁業の重要な対象魚種になっています。市場に揚がったさわらは、岡山県岡山市の中央卸売市場に出荷されます。岡山では、多くの人が刺身にして食べ、人気があります。
順調に取引されていたさわらですが、最近の不景気により年々取引価格が低下。
そこで、付加価値をつけようと、新鮮な状態で市場関係者に届くように、船の上で活〆をし、より早く市場に届くように流通ルートを開拓。出荷する際も、傷がつかないように専用の箱を作り、ステッカーを貼付し、一目で「美保関のさわら」とわかるように、ナンテンの葉っぱを添えて出荷しています。


▼さわらの釣り方&〆方をマニュアル化することで会員の意識を統一
 上記の取り組みによって、これまで市場に出荷するまでに2日掛っていたものが、1日に短縮。ナンテンの葉っぱが、アクセントになり市場関係者からは、一目で「美保関のさわら」と覚えてもらうことに成功しました。現在は「ナンテンざわら」と呼ばれ、市場の仲買人から人気を集めています。
美保関では、さわらを釣る際、1隻の船に1人が乗り込み、1本釣りで釣りあげ、船上で活〆にします。たった一人で、この作業を行うのは中々の重労働。
しかも慣れない作業に、最初は四苦八苦していました。
そこで会長の桜井さんが中心になり、さわらの釣り方や活〆の仕方を文字に起こして、マニュアル化。こうする事によって、会員全員の意識が統一され、技術がアップ。
「美保関産活さわら」とブランド化することによって、自分がちょっとでも手を抜けば、ブランドに傷がつくという意識が芽生え、技術&意識が向上し、全体のレベルアップに繋がりました。

▼新参入者も登場し、地域全体が活気付く!
 現在の会員は、10名。20~80代と年齢層も幅広く、中には異業種から転職し漁師になった人もいます。話を伺った50代の岩本さんと宮本さんも転職組。2人とも「父親が漁師だったことから、転職には抵抗がなかった」と言います。
他にも「漁師という仕事は、やった分だけ自分に返ってくる仕事。自分がここだ!と決めた場所で、魚がかかると止められない!」と、語ります。
保関のさわらは評判を呼び、つい先日は松江市が主催となり、さわらの試食会が行われました。地域の人たち全体で、美保関のさわらを盛り上げていこうという動きが、出てきました。
「今でもあわ美最後に会長の桜井さんは「人気があっても、オレたちの釣る魚が悪ければ、何もはじまらない。今まで以上に旨いさわらを揚げなければ!」と、意気込みを語ってくれました。

参考資料

「美保関産活〆さわら」ができるまで (第15回全国青年・女性漁業者交流大会資料より)