地域別事例紹介

山形県鶴岡市            

 

   

●浜を元気にする人

山形県 庄内おばこサワラブランド推進協議会 本間和憲さん
山形県漁業協同組合 佐藤 健さん
山形県庄内総合支庁 水産業普及指導員 工藤充弘さん

庄内の浜が元気な理由
1  .庄内おばこサワラのブランド化
2  .築地市場で得た”日本一のサワラ”という評価
3  .挑戦し続ける情熱

▼ブランド化を目指す
  山形県の海岸線は90km。その全域が庄内地方と呼ばれています。その庄内の浜では南方系の回遊魚サワラの漁獲量が平成17年頃から上がるようになってきました。
 平成19年には120トン近い水揚げがあったのです。そこで平成22年に庄内おばこサワラブランド協議会がはえ縄漁業を営む13人で発足しました(現在17人)この発足には一人の漁業者の「魚の価格を漁師が決めたい」という強い思いが反映していました。
 ブランド推進協議会の会長となった鈴木重作さんです。鈴木さんは知り合いだった築地市場の担当者と話し合い、東京人が食べたことのない“刺身で食べられるサワラ”のブランド化を思いつきました。ブランド化のためには均一レベルの品質のものを 一定量供給し続けなければなりません。そこで鈴木さんは漁協を通して仲間の漁業者に呼びかけたのです。
 鈴木会長と本間さんたち役員は鈴木会長が試行錯誤で編み出した船上〆と神経抜きの技術をマニュアル本にし、メンバー全員で学び練習しました。
 マニュアルには縁のないはえ縄漁師にとって、みんなが同じ技術を習得するというのは大変な挑戦でした。みんなの技術が基準に達して“庄内おばこさわら”はタグと船名が記された箱に詰められ築地に出荷されました。 



▼ブランド力を高めるための挑戦
 最初に協議会を作る話を聞いたメンバーの心には「自分たちの魚が築地でどんな評価を受けるんだろう」と興味津々でした。一般的にサワラは鮮度が落ちやすいと言われています。漁獲されたサワラは2、3日しか刺身で食べることが出来ません。
 しかし、庄内おばこサワラは7日から10日高鮮度を維持することが水産試験場の試験で明らかになっていました。最初に出荷した庄内おばこサワラの築地の評価はどうか。皆心配でした。
 築地市場の担当者からは「どれもみな素晴らしい。」という評価をいただいたのです。「あなたの魚は素晴らしいね」と言われることがどんなに嬉しいか初めて知りました。
 平成22年の初出荷から年々評価が高まり、平成25年には最高値でキロ単価3,500円を付け、築地市場の担当者から「庄内おば こサワラは日本一のサワラになったね。」という最高の評価をいただきました。この評価を維持するため協議会では抜き打ち検査を行っています。
 メンバーの獲ってきたサワラを試験場に持ち込んで鮮度チェックを行います。抜き打ち検査があることでメンバー全員が身を引き締めて操業しています。鈴木会長はマニュアルを公開したいと思っています。それによってサワラの美味しさが日本の人たちに認知され、サワラの魚価を引き上げることができると思うからです。
 そのためにもメンバー全員はさらに高い技術を身に付けようと情熱を燃やしています。












参考資料

私達の夢を託して

 (第20回全国青年・女性漁業者交流大会資料より)